12月20日 「年末に“調子を崩す家”には、理由があります」
年末になると、
「なんだか眠りが浅い」
「動くのが億劫になる」
「片づけようと思っても体がついてこない」
そんな声をよく耳にします。
歳のせいでしょうか。
寒さのせいでしょうか。
私は、**住まいと庭の“環境のずれ”**が大きいと考えています。
冬は、本来なら
・しっかり眠って
・体を休め
・静かに力を蓄える季節です。
ところが現代の住まいは、
冷えやすい洗面所、
暗くて出るのが億劫な庭、
無意識に我慢を重ねる動線など、
体に小さな負担をかけ続ける仕組みが残ったままのことが少なくありません。
住環境治療学では、
住まいを「快適にする」だけでなく、
体と心が回復する“環境”として整えることを大切にしています。
大切なのは、
大きな工事や立派な設備ではありません。
・朝、自然に動き出せるか
・夜、安心して眠りにつけるか
・庭や外の気配を、無理なく感じられるか
こうした“当たり前の感覚”が、
きちんと暮らしの中に戻ってきているかどうかです。
今年も残りわずか。
「直す」前に、
「診てみる」だけでもいい。
住まいと庭が、
あなたの体調や気分に合っているか。
それを確かめることが、
新しい年を“げんき”に迎えるための、
いちばん静かで、いちばん確かな準備だと思っています。
——
住環境治療学研究者
村上雅昭
