2月9日 東風が、氷をほどき始める
暦の上では、
七十二候のひとつ
**「東風解凍」**が始まります。
東から吹く風が、
氷を解きはじめるころ。
そう聞いても、
まだ寒さは残っています。
水たまりは凍り、
空気も冷たい。
けれど、
変化はもう、始まっています。
氷は、
一気に割れるのではありません。
きしみ、
ゆるみ、
静かにほどけていきます。
人の体や暮らしも、同じです。
急に軽くならなくていい。
すぐに動けなくていい。
冬のあいだに固まっていたものが、
少しずつ、
内側から緩みはじめる。
眠りが、少し深くなる。
朝の目覚めが、少し楽になる。
呼吸が、ほんの少し伸びる。
それで十分です。
東風解凍は、
春を急がせる言葉ではありません。
ほどけはじめたことに、気づくための暦。
その小さな変化を受け止められる住まいが、
季節とともに、
人を自然な眠りへ導いてくれます。
