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令和7年8月31日 「予測する力が、げんきを生む」

人の知能の本質は「予測」にある、と言われます。
たとえば、言葉を聞くとき、私たちは次に続く言葉を無意識に予測しています。庭に立てば、季節の風や光の流れを先取りして感じています。日々の暮らしもまた、「明日はどうなるか」という予測の積み重ねの上に成り立っているのです。

そして予測することは、同時に「創造すること」でもあります。
建築や庭づくりにおいても、これからの光や風の動き、人の動線を想像しながら計画を練る──その過程こそが新しい空間を生み出します。未来を見通す力が、創造を可能にするのです。

言葉もまた、心を育てるための予測装置でした。
「げんき」「ととのう」「やすらぎ」──そうした言葉があるからこそ、私たちは心の状態を予測し、整え、共有することができます。

住まいと庭もまた、“予測する設計”が欠かせません。
ある日の朝に光がどう差し込むか。ある日の夕暮れにどこを風が抜けるか。そうした小さな未来の風景を読み取りながら、住まいを整えることで、人は心身ともにげんきになれるのです。

今日の暮らしに、少し先の快適さを予測すること。
それが「生涯げんき仕様」の第一歩だと、私は考えています。

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