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暮らしで治す ─ 生涯げんき仕様という処方箋(第1回)

住環境学研究者・建築家・作庭家 代表 村上雅昭

「病気は“家”や“庭”からもやってくる」

「体の不調は年齢のせい」と思い込んでいませんか。
しかし、寒い浴室・暗い廊下・湿った庭・風の通らない部屋──
実はこうした住まいと庭のあり方そのものが、体の不調を引き起こす原因になることがあります。

血圧の乱高下、眠れない夜、うつ気分、肩こり、アレルギー。
これらは「体の問題」ではなく、「暮らしの設計不良」から起きているケースが少なくありません。

私はこれを「暮らしの病」と呼んでいます。
薬や通院では治らないけれど、暮らし方を整えることで自然治癒力が戻る病です。

生涯げんき仕様という“処方箋”

病院で治すのではなく、暮らしで治す──。
その考え方を具現化したのが、私が提唱する「生涯げんき仕様」です。

光の入り方、風の抜け方、段差や温度差、香りや音の質感。
それらを一つひとつ丁寧に整えることで、
心も体も、自然に回復へと向かっていきます。

次回からは、「お風呂」「寝室」「庭」「照明」「収納」など、
実際の事例を交えながら、“暮らしで治す”ための具体的な方法を紹介していきます。


次号(第2回)では、
階段は“危険”ではなく、“元気をつくる運動器”である」を掲載します。

お楽しみに

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